富士山と貧乏飯と飯場料理

真冬の朝、手前の丹沢山地の奥に真っ白の富士山、見とれるばかりで言葉が出てこない。とってもいい。富士山の左の稜線に頂上が接しているのが大山(1252メートル)。 小田急線の代田駅から撮りました。駅の崖下には環七が通っている。駅前の正面、西の天地が…

蝋梅の香り/寒ボラの臍(へそ)/江戸前の鮨

陽が少し長くなってきた。宵の口、東上野の寺町を歩いていると、ふわっと仄かに甘い香りが漂っている。道路脇にある小さな寺の庭の蝋梅(ロウバイ)でした。 蝋梅の花は大寒のころに咲く。毎年、この香りを聞くと、新しい一年が動き出したんだなと感じます。…

今年、いちばんのキレイ&いちばんのビックリ

2020年も残すところあと2日。今年は新型コロナで大変でした。 2月の中旬、横浜港に停泊したダイヤモンドプリンセス号のニュースが連日、テレビで報道されていたのがずいぶん昔のことのよう。あれから春、夏、秋そして冬と季節感の欠けたのっぺらぼうのような…

イランの小さな庭

庭園やガーデニングのことはよく知りません。だから独断の思い込みで書いている。小さな庭、そこがどこだったかというのはなかなか難しい。イラクのような、イランのような、どちらでもない場所、そこに住んでいた一家の庭です。 その庭を目にしたとき、これ…

「博物館のいっぴん 」展

足立区立郷土博物館の「博物館のいっぴん 」展にいってきました。 「いっぴん」って、どんな物が展示されているのか・・・「博物館では歴史・民俗資料をたくさん収集保管しています。めずらしいもの、貴重なもの、面白いもの、博物館資料のなかから、ちょっ…

ブルートパーズは「いい!」

(ブルートパーズの原石 、どうも写真は実物のイメージと違っている。とりあえずこんな物体、ということで。全体の形は丸っこくて、タマゴぐらいの大きさの結晶。) 気分がクサクサしてるときはブルートパーズ(原石)を見る。ブルーと言っても青というより…

エノキとムクの実はおいしい/縄文文明と木の実

8月下旬、公園のエノキ(榎)の木の下に小さな赤い実が落ちていた。まん丸の球形で、小豆色やオレンジ色に近いものなど地面にたくさん転がっている(上の写真、左がエノキの実。右はムクの実) 前から鳥がよく集まってくる木だなと思っていた。 枝先の実をヒ…

雪男、イエティの古い絵・・・UMA実在の証拠?

宝飾品の展示会に行ったときのこと。ずいぶん前のことです。会場はとても広く、ブースもすごい数、とても一店、一店見てる時間はない。そんな訳で目当てのブース以外は通り抜けるのですが、途中、海外の業者さんのブースが並んでいるエリアで何か引っかかる…

ボデイランゲージだけの会話

写真は棗(ナツメ)の実。このところ目に見えて大きくなってきた。実のサイズは長さ2センチを越えるぐらい。そのままでも食べれる。リンゴのような食感、でも甘みはないし水気もない平板な味。不味くはないですが、美味しくもなく、微妙なところ。 美味しい…

宝蔵門と浅草メリーさん

今年4月、夕暮れの宝蔵門。コロナ騒動で境内に人がいません。奥に観音堂(本堂)、左に五重塔。宝蔵門の屋根につき出して見えるのは「花やしき」の乗り物スペースショットの柱。 前回、浅草寺の仁王門(現、宝蔵門)の話しを書いていて、ある人のことを思い…

浅草寺仁王門のかな輪

木村荘八の『現代風俗帖』(昭和27年、東峰書房)に以下のような一節がありました。終戦後、間もないころ浅草寺を訪れたときの話です。昭和20年3月10日の空襲で下町一帯は大きな被害を受け、浅草寺も本堂、五重塔、仁王門をはじめ主だった建物は焼け落ちてい…

遠くから見る山

下妻市の外れから見た夏の筑波山。30キロほど離れたところから撮っている。 茨城県の下妻は映画「下妻物語」の中でも言ってましたが、何もない・・・というのは極端で、関東平野の真ん中に位置する広々としてきれいな田園地帯です。 夏の青空と筑波山は、な…

テイッシュペーパーとアベノマスク

浅草のよくいく喫茶店でこんなテイッシュペーパーをもらった(写真・左)。 芸人の林家ペーさんのオリジナルグッツ。「林家ペー 林家パー子」ご夫婦の名前が大書されている。ペーさんは舞台の後、店に寄ることがあり、そのとき配ったもの。 使わずに取ってお…

ヘリオトロープの香りと大脳タイムマシン

6月の花の香りといえばクチナシ、スイカズラ、ヘリオトロープをあげたい。梅雨の真ん中、湿り気のある空気と生花のしっとりした香気が混じり合った水無月ならではの香りです。 ・・・と、書きはじめたが、もう7月に入りました。 今年の梅雨は、雨の日と晴れ…

川崎の有馬温泉「霊光泉」

体がクタクタに疲れたときだけにいく温泉がある。川崎の有馬温泉、田園都市線の鷺沼駅からバスにちょっと乗った市街地にあり、東京の西にいるのでそんなに遠くない。調べると電車で鷺沼駅まで18分。考えてみれば、同じ東京でも東の浅草にいくよりも近い。 幹…

鯖(サバ)の変性意識

鯖の変性意識? 鯖は魚のサバです。変性意識って言葉は、ふだんの日常の意識とは異なるいろいろな意識状態の総称でチャールズ・タートという心理学者の提唱した Altered state of consciousnessの訳語です。 はて? そう言われても意味不明・・・いえ、単に…

女竹と姫竹の食べ比べ

いつもの若林公園の外れ、ちようど松陰神社の入り口辺りの植込みは、この時期、口紅色(?)をしたヒナゲシが満開。その周りから細いタケノコみたいなのが芽を出していた。たくさん出ていて、もしかして食べれるかもと、採ってきた。根元から簡単に折れる。 …

トラフズクの鳴き声

4月18日、この日は午前中まで大雨、陽が沈むころになって晴れ間が広がり、澄んだ西空に金星がプラチナの大粒みたいに輝いていました。 夜半、若林公園のクロマツの林で妙な鳴き声を聞いた。「ホーッ」というか「フーッ」というかうまく表記できない単発的な…

「下の下」か「幻魚」か

明日、新型コロナウイルスの感染拡大に対する措置として、政府の緊急事態宣言が七都府県に出されるとメデイアで報じられています。 世の中は、こんなこと書いてる状況ではないのかもしれませんが、日常生活の方はしっかり対応していただくとして、ここではい…

博多人形と「紫色の火花」

近所のリサイクルショップを通りがかったときのこと。道路脇に棚が置いてあり、カゴの中にお茶碗や湯呑、皿などが山盛りになっている。不用品の食器類でどれも100円の貼り紙・・・前回の古本と同じですね。 その中に素焼きの白い人形が逆さまに放り込まれて…

山口草平、立野道正の挿絵

豪徳寺駅前の商店街にある小さな古本屋さん、空き倉庫にスチールの棚を並べた仮設店舗のような造りで入り口に一冊100円の棚がある。店の向かいの鶴の湯にいくとき、棚が目に入りついのぞいてしまう。 先週、そこに並んでいた『現代 大衆文学全集 21 澤田撫松…

ポンカンはトロピカルフルーツ

ドリアンとタマリンド。暑い国のフルーツは形が面白いところもいい。 トロピカルフルーツが好きです。南の国の果物に開眼したのは、バングラデシュの村でジャックフルーツ(波羅蜜)を食べ感動したときでした。そのことは、以前、ブログに書きました。 それ…

未来は今・・・臨海副都心とウルトラQ

毎年、春、秋の二回、お台場の国際展示場に通っている。もう20年以上になります。 ここは、通称、東京ビッグサイト、巨大なロボットみたいな建物(会議棟)で知られていますが、大きな展示場がいくつもあって、そこをうろうろしている。とにかく広いので歩く…

食い千切られる・・・ソクラテスの人面パイプ

朝、目が覚めると枕元に紙の小片が散らばってる。ボール紙、ペーパータオルのような紙、横文字の紙の切れっぱし・・・はて? あっ、あれは大丈夫か? と慌てる。布団を動かさずに、シーツの上をゆっくりと手で探る。 あった! 中身は無事でした。横文字の紙…

似ている・・・腕足動物の化石と水草の実

今年も残すところあと僅か。この間、9月からブログの更新がとまっていました。今朝、今年中になにかアップしなきゃと思い立ち、前から気になってたことを書いてみました。 というのは、古生代の腕足動物スピルファーの化石と水草の菱(ヒシ)の実がよく似て…

夜の雷雲はけっこう綺麗

昨日は夕方、ゲリラ豪雨に見舞われました。天気が急変し、近くで稲光と落雷の音が轟く。その後、雨はあがって、夜になると雲間に星が見えました。 11時ぐらい、外に出て歩いていると東の方向、夜空が光った。雲の向こうで白い光が間歇的に瞬いている。それが…

戦前のフリーメイソン、秘密結社の本と焚書

上/『日本に現存するフリーメーソンリー』(大沢鷲山著、内外書房刊、1941)、『支那を繞り政治・経済・並に宣伝に活躍する上海猶太銘鑑』(国際政経学会編、国際政経学会刊、1937) 下/『秘密結社』(F.Ligreur原著、藤田越嶺訳補、東京高原書店刊、1934…

野鳥の羽を集める

近くの公園で見つけた野鳥の羽を額に入れてみた。左からワカケホンセイインコ、 キジバト、 ツミ、 オナガ。 梅雨明けから東京では、気温35度、湿度70パーセントの日が続いている。馴染みの浅草はあい変わらず外人観光客でいっぱいですが、この蒸し暑さに参…

バングラデシュ・・・ハルマゲドンとノコギリエイ

ダッカ市内の船着場。ドラム缶を運んでいた。岸辺のどこにもコンクリートや金属、石、木の建造物がなく、すべて土で水辺は泥々。ゴミやガラス片のない泥土なのでみんな裸足でした。 ここも市内の川辺。オレンジを積んだ小舟。ぐるりと見渡すと低平な大地で、…

下谷「坂本富士」のお山開き

上の写真、中央の左上に山の頂上に登る人の姿が見える。手前の門の脇で手を合わせているのは神の使いのお猿の石像。雨あがり、草木は瑞々しく、濡れた玄武岩の黒々とした光沢、とってもいい。 6月30日、下谷の小野照崎神社にある「坂本富士」のお山開きにい…